Web Communityの感想文。 というか、気になった言葉のクリップ集。
読んだ感想
CGM系のWebサービスをつくっているので、かなり良かった。。
ちょうどCGM系のサービスを作っているので、参考になるところばかり。。。
特に、1〜3章が個人的に知見が多く、かなり付箋をしたと思う。
イメージは、ざっくりこんな感じ。
- 1章 ... サービスを作るときに気を付けること(作り方)
- 2章 ... リスクを回避するための予防策(守り方)
- 3章 ... サービスの成長段階と必要な作業(育て方)
また、付録のひろゆきさんとけんすうさんのインタビューもすてきで、
ちょうど悩んでいたところに勇気をもらえるような内容でありがたかった。。
CGMやコミュニティ系のWebサービスを作ってる・作ろうとしている人にオススメ。
クリップ集
p.8 コミュニティづくりの基本を固める
コミュニティ運営は難しい。お金をかけても、最新の機能を搭載しても、失敗するコミュニティは多い。では、失敗と成功の分かれ目はどこにあるのか?
それは、コミュニティづくりのスタート段階で、基本を捉えているか否かである。
p.10 他サイトと差別化 〜大手サイトを研究する
しかし自動車全体では大手サイトに勝てなくても、あなたの得意分野でターゲットを絞ればいいサービスを作ることができる。
「すでに大手サイトがあるから....」などと考えて諦めるのではなく、既存のサイトを研究し、すき間をねらって差別化をはかることが重要だ
p.13 サイトにキャッチコピーをつける
キャッチコピーの設定は、開発メンバーに対してのコンセプト明確化にも役立ち、運営上の共通認識のブレを防ぐ意味でも有効だ。
ただし、ターゲット、コンセプトを確定するということは、参加者を絞り込むことにもなりうる。
ただ、キャッチコピーはターゲットの拡大とともに変更できる。
サイトの名称はできるだけ変更しないほうがいいのだが、キャッチコピーは、ユーザが増えてきてサイトの認知度が上がってから再考してもいいのだ。
p.14 基本機能
最初に作るのは、コミュニティのターゲットやテーマに合わせた、1、2個の機能に限定したほうがいい。
では、基本機能の特徴とメリットを見ていこう。
1. レビュー
2. 掲示板(BBS)
3. ブログ(日記)
4. Wiki
5. Q&A
6. 投票
7. プロフィール
8. 私書箱(DM)
9. 足跡
10. アルバム
p.20 サイト構築時に気を付けること
サイト構築でもっとも気を付けるべきことはなんだろうか。
筆者の経験上、「ユーザをお客様扱いしすぎない」ことだと考えている。
1. 文体・口調:敬語の使い方に注意する
お客様口調やあまりにかしこまった文体は、ユーザに運営者との距離を感じさせてしまう。 敬語を使う場合は、尊敬語や謙譲語ではなく、丁寧語にとどめておこう。
2. デザインとレイアウト:高級感よりも居心地のよさ
3. 画像:素材仕様や文字の画像化は避けよう
4. トップページ:公開時はトップページが重要
5. 入力フォーム:手間は最小限に
6. 入力画面:他のユーザの口コミを表示しておく
コミュニティサイトでも、「みんなが書いているから自分も書き込みたい」と思わせる状況づくりが必要だ。
p23. 構築が終わってからリリースまで
コミュニティサイトではユーザがたくさん書いているという状態になるまでリリースしてはならない。
最初は5〜15人でいいので、あなたの知り合いの中で、コミュニティのテーマに興味がありそうな人の声をかけて、テストユーザとして協力してもらおう。
p.24 150人のファンをつくる
コミュニティを起動に乗せるためには、認知度を高めるあらゆる手法を試し、ユーザの投稿を促進していくしかない。
コミュニティが軌道に乗っているかどうかの目安は、経験上、ユーザによる投稿総数が1万件、毎日50件以上だ。それ以下の場合は、コミュニティのテーマにもよるが、コミュニティが成立しているとはいえない。書き込まれるための告知は周囲の協力をあおごう。
p.25 コミュニティないイベントで盛り上げる
コミュニティをリリースしてしばらくすると、議論が激しくなりすぎて新規参画者が加わりにくくなったり、ひととおり議論が終わり沈静化して盛り下がってしまったりすることが多い。
これらを防ぐためには、コミュニティ内に遊びの余地を作っておくことが重要だ。
簡単なのは、サイトやサービスに季節感を盛り込むことだろう。色んなサイトが冬にはクリスマスのデザイン、夏も花火のイラストをあしらうのは、この季節感をねらったものである。
p.27 デイリーの指標を設定しておこう
アフィリエイト報酬型の広告モデルの場合、重複を覗いた訪問者数(ユニークユーザ数)が目安になるだろう。
しかし、ここで注意したいのは、PV数や登録者数にこだわりすぎないことだ。
当面のメイン目標は、PV数ではなく、書き込み数だ。
コミュニティサイトをリリースしたら、当面の間、ユーザ同士のコミュニケーション量、つまり書き込み数だけを唯一絶対の指標にしたい。
コミュニケーションが増えれば必ずユーザは増えると信じ、他の指標には惑わされないことだ。
p.28 検索エンジン対策〜頼りすぎは禁物
かつてCGMサイトは、検索エンジンからのアクセスによって拡大していった。
しかし、サイトが爆発的に増え、検索エンジンでの上位表示が難しくなってきた今、SEOに頼ったマーケティングではサイトの成長が難しくなってきている。
とはいえ、SEOを全く無視するわけにもいかない。
ここでは、コミュニティ運営者が留意すべきSEOの基本を押えておく。
- 適切なタイトルタグを設定しておく
- URLを変更しない
- 他のサイトからリンクされるように心がける
- ページコンテンツ量は長めに
p.37 媒体資料をつくってサイトをアピールしよう
デイリーで10万PV、月間300万PVほどになったら、媒体資料を作成しよう。
最初は広告による収益を望んでなかったとしても、広告収入が入るようになれば、よりコミュニティの運営を充実させることができる。
p.44 荒らしの傾向と対策
筆者の場合、まず掲示板上に「荒らしている人はやめてくれないとアクセス禁止などの対応を行う」というような警告を掲載する。これで半分くらいの荒らしユーザが収まる。
それでも収まらない場合は、あらしているユーザのIPああドレス自体をアクセス禁止にしてしまう。荒らしは複数のPCからアクセスするほどの理由を持っていないいので、ほとんどの場合はこれで解決する。
それでも解決しない場合は、プロバイダーにユーザあのIPアドレスを通報する。
ここまでくればほぼすべての荒らしユーザに対して対応できる。
p.58 文言を変更する
批判を削除することでさらなる批判を呼んでしまう、という悪循環も生まれがちだ。
そこで、文言を「この製品のオススメの理由を教えてください」としてみよう。オススメの理由を書け、と言われているのだから、オススメ以外の投稿はしにくくなるはずだ。
こうしておくことで、もし望まないコメントが書き込まれた場合でも、「コミュニティの趣旨とは違うから」ということで削除しやすくもなる。
p.69 コミュニティサイトの成功
コミュニティサイトの成功は、いかにユーザを集めるかにかかっている。
ユーザを呼ぶのはユーザだ。そのことを前提に、
本章では「ユーザのモチベーションを高めるコミュニティ運営術」を紹介する。
p.72 優秀な管理人の資質とは
筆者の考える理想の管理人像には、以下の「3つの愛」が不可欠だ。
- 自社コミュニティサイトに対しての愛
- インターネット&コミュニティサイトについての愛
- ユーザーへの愛
つまり筆者が考える理想の管理人像とは、運営するコミュニティサイトに情熱を持ち、インターネットが好きで、ほかのコミュニティサイトに対しても研究熱心であり、なおかつモニター越しのユーザに対しても敬意を払える人間だ。
p.86 幼年期:新機能を追加する
誕生期にある程度のユーザが集まり、すでに公開されている機能やインターフェースについての不具合の連絡がこなくなり、サイトが安定してきたら、幼年期の訪れだ。
会員登録の勢いも、公開当初と比べると落ち着いてくる。
ニュース性もなくなればメディアに掲載される機会が減り、露出が減れば新規ユーザも減る。
また、「新しい」という理由だけで登録したユーザの足も遠のく。
さらに「おもしろくない」と判断されたサービスは、利用されなくなる。
誕生期にしっかりとサイトの面白さを体験したユーザしかアクセスしなくなるため、サイト全体のアクティブ率も下がってくる。
アクティブ率が下がれば、サイトの活気もなくなってしまう。
低迷しがちな時期ではなるが、この幼年期はサイトの基盤をつくる、重要な時期だ。
無策に運用していては、方向性が定まらない。
ここで、新規ユーザを集めつつ、アクティブ率を上げる施策を練らなければならない。
しかし一番効果が高い施策は、「新機能を追加」していくことだと筆者は考える。
p.89 思春期: 収穫のノウハウと落とし穴
思春期の運営は、コミュニティが目指すものを再確認し、管理方針を決定する時期である。
コミュニティの成長をユーザにゆだねるか、あくまでも管理側手動でコミュニティを運営するか。言い換えれば、放任にするか、過保護にするかだ。それは、サイトのコンセプトとして、より多くのユーザを集めたいか、質より量を選ぶのかによって変わってくるだろう。
p.92 青年期: 利益化の注意点
それまで培ってきたユーザ数、PV数をコミュニティの価値に変換し、利益を生み出すことができるようになれば、コミュニティは立派に青年期を迎えたことになる。
一般的に、有料サービス利用者数は無料サービス利用者数の5%程度と言われている。
有料コンテンツによほど魅力的な特典を提供しなければ、有料登録者数の伸びは期待できない。
かといって、有料ユーザと無料ユーザの差別化をはかるあまり、今まで無料で提供していた基本機能を制限してはいけない。使えるものが使えなくなるストレスは大きい。
既存ユーザが離れていくだけでなく、せっかく育ててきた信頼がゼロになる恐れがある。
有料サービス化をねらう場合、サービス発案の段階から、基本のサービスに制限をもたせておくべきだ。最初から提供する機能を制限していては不便でおもしろ味のないサービスになりかねないため、機能の制限ではなく、数字でレベルで制限を行うのが得策だろう。
広告収入を狙う場合も、あらかじめ広告枠を想定してデザインを行ったほうがいい。
自社広告でもいいし、なにかしらお知らせを表示するコーナでもいいから、「ここは広告を掲載する予定です」と暗黙的にユーザに理解してもらえるような枠を設けておく。
または、将来的に広告を掲載する場所を潜在的に多く設けておくような設計になっていてもかまわない。メッセージ送信や日記の投稿など、なにかしらが完了したあとには、完了ページを表示させるなどだ。
p.95 毎日見たくなる工夫を
盛り上がっているように見せるには、以下の4つの手法が効果的である。
1. あらゆる情報をトップページに出す
2. 画像アイコンをたくさん出す
3. 足跡機能、アクセスカウンター
4. ブログパーツを公開する
p.143 ソーシャルコマース、6つの機能
[基礎編](簡易なシステムによるシンプルな機能)
1. 商品レビュー機能を組み込む
2. 商品別・テーマ別のミニSNSをつくる
3. コーディネイトによるクロスセルの提案
[応用編](高度な技術・運営ノウハウを要する機能)
1. レコメンデーションエンジンを組み込む
2. オープン化とレベニューシェア
3. 消費者へのクラウドソーシング